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五月五日と聞いて

某琉綺宅で、5月5日のネタを見かけたので……ちょっと別方向に乗ってみました。
すみません。熟考する時間の余裕がないので、好きなことを好き勝手書いているだけなのですが。
続きより閲覧どうぞ。

■5月5日の名古屋コミライ、無事に終了しました。
参加なさった皆様、本当にお疲れさまでした。
声をお掛けくださった方々、グッズを買ってくださった方々には、本当に感謝しております。
願わくば、この縁が途切れることなく次に繋がり、どこかで大きな縁となりますように。
「あの、聞いていいですか」
「……まあ、大体何が言いたいかは分かる気がするが……何だ」

「……コレ、なんですか?」


■■それは不可思議な日常


白銀の賢帝はぱちりと一つ瞬き、そして少しばかり眉を下げると、隣に佇む夕焼け色の男に問うた。

困惑しているように見えて、どこか呆れを含んでいるようにも見える視線に、夕焼け色の王は心外そうに眉を寄せる。
「俺が原因な訳がないだろうが。大体、何がどうなったらこんなことになるんだよ」
「近くにいたのはユフィさんなんでしょう? 私に問わずに自分で考えて下さいよ」

両者視線を合わせないまま、腕組みの姿勢で些細な口げんかなどしてみる。
なぜかと問えば、まあ、この現状を少しばかり逃避してみたりなど(具体的に言えば、日常のやり取りをしている間にこの現実が夢想のように消え去ってくれないかと淡い期待を込めてみた)した訳なのだが。

現実は過酷かつ残酷だった。

藍と橙の瞳が見つめるその先には、子供が2人。柔らかそうな長椅子でうたた寝をしていた。
眠っていて表情がないゆえか、普段以上にそっくりな顔立ちの子供は、傍から見れば双子のようにしか見えない。
が、賢明な王たちは知っている。彼らは実の親子である。

……いや、今日の場合それは良かった。
実の所、究明すべき点を多分に残している気がしなくもないが、即決英断を得意とする賢帝が2人である。そこはすでに割り切っている。
問題は、普段外見が20代の半ばほどである彼らが、今はまるで天使でもあるかのように愛らしい生き物になっていることである。
……年の頃は6つくらいといった所だろうか。

「コイツ可愛かったんだなあ。この頃は」
「私を置いて現実から逃避しないでくださいユフィさん。何だか目が黄昏てますよ」
言われた王は、紅茶色の髪を、それに良く映える繊細な指でくしゃりと梳いた。
「しようがないだろ。こいつらが関わると、なぜか知らんがいつもこういうことになるんだ。本人たちは慣れてるらしいが、巻き込まれる周辺住人は堪ったものじゃない」
「まあ……その場合、彼らが原因な訳でも……ないですけどね」
「いや、違うな。こいつら絶対自分たちのトラブル吸引体質を楽しんでるぞ。本当に、毎回心配する俺の身にもなれ、この語部ども。毎回毎回けろっとした顔で何事もなかったように戻ってきやがって」
いつの間にやら子供の傍によっていた橙色の王は、子供の、短い髪の間から覗く眉間をうりうりとつついた。
白銀の王が口元に手を寄せてふと微笑む。
「……そうしていると、まるで親子ですね」
「………………………………………………やめてくれ」
本気でげんなりとしている橙の瞳に、白銀の王は微笑ましげにもう一つ微笑んだ。

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