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■■太陽と月と星と夜

コラボ文。某所で、某方が太陽だという話を聞いたので。
短いです。そして思いついたままに書いたので、色々詰めが足りないです。

自嘲としての台詞なんですが……自分を夜に例えるって……結構アレですよね。
いっそ砂吐き台詞よりも恥ずかしいんですが……狂……。



「ミッフィは太陽みてぇだなぁ」
灼熱色の髪の男は、彼を見てそう評した。

■■太陽と月と星と夜


「……ああ」
縁に座る人影は一つ。夜風に吹かれ、池を愛でていた。
男は盃を傾けながら、いつだったか聞いた友人の言葉をふと思い出し、空に向かって一つ笑む。

「悪くねぇ例えだな」
空の上。はるかな高みで、ただ一人照り続ける、太陽。
好かれても、愛されても、けして近寄れず。また、寄ってこられることもないモノ。
その光は温かかくて、けれど同時に、どこか狂気的な色を持っている。


なら、例えた男はなんだろう。

「フィが太陽なら、あいつはきっと月だな」
暗がりで一人きり。いや、実際は一人きりではないのかもしれないが、一人きりだと思っている、月。
月光をまとった姿は、存在感に溢れ人を惹きつけるのに、どこか幽鬼じみておぼろげな存在。
青色の光は、どこか冷たくて……けれど、だからこそとても優しいのだろう。

「なら……あの鳥サンは、さしずめ星ってぇトコかねぇ」
小さくあっても群衆を嫌い、ただ一人で存在を主張し続ける、星。
だが、実際に近づけば。その存在を理解すれば。
もしかすれば太陽よりも、月よりも大きいかもしれない、光。


「しっかし。この流れでいくと……オレは雲か何かか?」
孝行息子に話したら、「捕まえておくのが難しい辺りがぴったりだ」などと言われそうだ。

だが……

「……ああ、そうさな。オレにゃあ、夜……の方が、あってるのかもしれねぇな」
それは、存在しないモノだ。
存在しているけれど、存在しない。動かすことも、影響することもできない。

「似合いの例えじゃねぇか」
見ているだけで、どうすることも成せない自分には。


「そうだな。いっそ本当に夜だったら……」

全てを抱いて、ただ静かで穏やかな夢を見せるくらい、できていたかもしれないだろうに。


END. 2010 08 22

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